私たちの思い

ここはお寺の中にある幼稚園です。
いのちの入り口と出口があります。
出会いの喜びと別れの悲しみがあり、
いのちのやさしさときびしさが
同居しています。
人生はつづく。

ここには、
広くて大きくて深くてゆたかな、
いのちのつながりの中で、
生かされて生きているのだと
感じる機会がたくさんあります。
私たちはつながる。

幼稚園は子どもたちにとって
初めての社会です。
社会には、仲間とともに健やかに成長し
幸せな日々を過ごすための、
いろいろな決まりごとがあります。
約束ごとをひとつずつ、
失敗と成功を繰り返しながら、
身につけていきます。
社会はととのう。

子どもたちにとって、
遊びは最高の学びです。
試行錯誤して、創意工夫して、
自分の世界に没頭して、
時間を忘れて遊びます。
遊びだからこそ真剣。
妥協をすることがありません。
遊びはいきることの全て。

つづく、
つながる、
ととのう、
いきる。

私たちの考え

  • 子どもはひとりの人間

    子どもは自ら考え、自らの価値観を持ち、自らの世界を創造するひとりの人間です。やさしさと思いやりと慈しみを持って関わり、子どもたちがしあわせな毎日を過ごすこと、それが私たちにはいちばん重要です。

  • 答えより問いを

    ただ一つの正解がある、大きな物語の時代は過ぎ去りました。現代とはさまざまな答えがある世界といえます。それは、正解がないともいえます。子どもたちは問いを持つことがとても上手です。問うことにおいて、大人をはるかに超えています。仮説を立て、考えたり、話し合ったり、やってみたり。ちいさな「なぜ?」を大切にしたい。失敗は成功の母です。

  • 五感を磨く

    古来より、西洋も東洋も、読み書きそろばんの処理能力より大切にされてきた学びがありました。それは、「自然や他者や社会との関わりを五感でどのようにとらえるか」です。現代では非認知能力といわれています。 子どもひとりひとりの感性を高め、仲間に共感し、尊重する感性をともに高めます。

  • パートナーとしての保育者

    私たちは、子どもたちとの愛着関係や信頼関係をとても大切にしています。なぜなら、子どもの学ぶ力や育つ力が十分に発揮されるためには、安心できる環境が必要です。子どもたちが気づかない危険性を事前に取り除くこと、リスクを認識すること。そして、あなたはここに居て良い、という安心感があること。子どもたちが安心して創造的で豊かに活動に取り組めるように私たちは同伴し、伴走します。

  • 保護者との対話

    園とご家庭は、子どもをまんなかにして、育ちや学びをともに支えるパートナーです。保育者、保護者である、私たち大人の存在やその在り方は、子どもたちに伝わります。私たちの安心は、子どもたちに伝わり、子どもたちの安心感につながっています。そして、子どもの表現する世界や社会を通じて保護者も保育者も、毎日が学びです。子どもによって保育者にしてもらい、保護者にしてもらう。そのような関係において子どもは全く大人と対等です。

  • 多様性を大切に

    当園では日本人はもちろん、さまざまなアイデンティティを受け入れています。片言の言葉はすぐに覚えますが、環境が変わればすぐに忘れていきます。しかし、人生のはじまりが多様性に満ちているということは、異なりを受け入れる準備ができて、広い世界を生きていく準備ができているということです。

  • 環境は第三の教師

    1つめは保育者、2つめは子どもたち同士、3つめは育つ環境。安全が確保され、安心できる雰囲気の中、創造的な教室を構築します。目の前の大きな道路も、園庭から続く境内も、本堂もすべてが学びの空間です。

  • 子どもは文化の中で育つ

    子どもは、大好きなひとが大好きなことを、大好きになります。私たち大人が毎日を楽しむこと。子どもたちと一緒にわくわくすることを、保護者や地域やコミュニティとともに実践しようと思います。そのような実践を通じて、子どもの社会参加機会を豊かにしたい。子どもへの理想的な環境づくりは、理想的な社会づくりと同じだと考えています。

活動の視点

  • 小グループ活動

    子どもたちが主体的な活動に取り組むために、小グループで活動します。「こころが動いたときに最もよく学ぶ」その場面をいかに作れるか、私たち保育者も試行錯誤を重ねます。お互いの学びの状況を確認しあえる小グループでの活動は学びの効果も高いとされています。

  • 子どもたちの対話

    子どもと子ども、子どもと大人、大人と大人、たくさんの対話をします。会話とは目的の無いお話ですが、対話とは特定の目的に向かってお互いの意見を交わし、理解を深めることです。結論が定まるか、合意できるかどうかは重視していません。

  • 時間について

    子どもたちがじっくりと探究し、遊びこむための時間を保証します。日々の活動がいかに豊かな育ちや学びにつながるかに重きが置かれ、行事のための保育ではなく、子どもの育ちのために何をすべきか、時間のあり方について考え続けています。そのために、私たちは、子どもたちの活動について、しっかりと聞き、そして待ちます。

  • プロセス主義

    人は「自分は価値がある存在」と認められるときおおきな力を発揮します。子どもは自ら学ぶ存在です。自らの興味や関心に基づいて、問いを立て、仮説を持ち、それを共同作業の中で、検証し、実証し、仮説自体を豊かにして、そして次の問いが生まれる。こどもは可能性において豊かで、有能な学び手であるという視点を持って活動します。

  • 創作、制作活動について

    園にはアトリエがあります。そして保育者とともに子どもたちの芸術や美術的活動を支える、アトリエリスタという専門の職員がいます。同じ素材が目の前に並んでも、子どもたちはそれぞれ自分の世界観に基づいて制作します。子どもたちひとりひとりの個性が大人に伝わる、それは制作活動の重要な一側面だと考えています。保育者とともに計画を立て、環境を整備し、準備し、一緒に活動します。そして、制作物を解釈し、子どもたちに問いかけ、遊びや学びをより深めます。スタートは同じでも、ゴールは定めていません。

  • 活動内容のお知らせ

    子どもの育ちや学びのプロセスを記録する「ドキュメンテーション」を用いて子どもたちの姿を共有します。子どもへの理解を共に深め、連携を取るために対話の時間を大切にしていきたいと考えています。子を持つ親同士、いろいろな悩みや苦労を共有できる、保護者同士のつながりも大切にしていきたいと考えています。

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